光田健一弾き語りライブ
at 調布ginz on 2002.6.5
〜気ままなリクエスト大会?〜
<セットリスト>※0.5刻みの数字はさわりだけ演奏した曲
あっているか自信ない
−第一部−(19:45〜20:45)
M1:優しい雨の中で M2:雨に濡れても M2.5:亡き王女のためのパヴァ−ヌ M4:Over The Rainbow M4.5:帰れソレントヘ、It’s Only Paper Moon、センチメンタルジャーニー M5:願い M6:Pianoman M7:Beginnings! M8:We are all alone M9:SAME NAME,ANOTHER GIRL
−第ニ部−(21:20〜?)
M9.5:M M10:LOVE SONGはもう2度と M11:Change The World M12:When You Wish Upon A Star M12.5:魔王 M13:古風な女 M14:Lately(with NORIKO) M14.5:渚のアデリーヌ、水曜日の午後 M15:Close To You M16:The Long Winding Road M19:セントトーマス(with 小川銀士)
以下、アンコールも含めて「?」。23:30頃終わったらしいが…
1.はじめに
今回のginzは余裕で間に合う。というのも、わざと仕事上で仕組んだから。たまたま、行かなければいけない用事があったのだが、それを夕方にし、しかも直帰出来る時間に設定。おかげで余裕で間に合った。
今回は、当初一緒に行く予定だった友人が急に行かれなくなり、別友人が来ることに。彼女達が先に会場入りで、席を取っておいてもらう(グループ毎の席)。
今回は、前回のginzライブと違い、空間に余裕がある。ほぼ全席テーブル付き。ステージ上の席にもテーブルがセッティングされていた。椅子とテーブルがあれば、よりくつろげる。久し振りの位置にて、ステージを見る事に。
ちなみに、入場時、オーナー銀さんと歌姫のNORIKOさんに、「今日はテーブルがあるから、ゆっくり出来るんで、今日も一杯飲んでね〜」と言われた。「売上貢献してますよね?」と言ったら、2人に笑って頷かれた。すっかり、酒飲み客として、面が割れてしまっているらしい(笑)。
今回のginzは、予約時点から既に、ラストまでいられないけど、まあいいか的に来ることに決めた。
2.第1部
開演予定時間通り、開演(19:45)。ステージにつながる階段を降りて、アップライトピアノの椅子に座る健ちゃん。ちなみに、楽譜の入ったカバンも持参。
椅子に腰掛けると、笑っていいともでおなじみの、「そうですね」のやり取りをする(でもこれは、個人的に嫌い)。「何も決めていないので、今から決めます。今日は大リクエスト大会なので、皆リクエストしてね」と健ちゃん。とはいえ、いきなり1曲目からリクエストはないので、健ちゃんが用意した曲(というよりも、直前に決めたようにも思うが)。
雨にちなんで、「優しい雨の中で」。この日は、雨が降ったりやんだりとすっきりしない天気。こんな天気にちなんでの選曲だろう。
この曲のあと、リクエストの方法を説明しただろうか。リクエストの方法は、先日の藤沢インタープレイの時と同様だった。ちなみに、この方法はキャバレー時代のリクエスト方法と同じということ。紙ナプキンでもなんでも良いので、リクエストを書いたら、ピアノの端っこに置いてくれとのこと。演奏中もリクエストはオッケー。
健ちゃんは銀さんに、「調布に雨が降る〜♪」っていうの歌えば?と言われたらしく、それをじゃあやりますということで演奏されたのが、「雨に濡れても」。ワンコーラス分はインストの後、歌が加わった。この曲の途中から、いわゆるアリーナ席(ステージ上の席)のお客さんのリクエスト用紙がピアノに置かれる。上の客席からも、これに触発されてか、ちょこちょことリクエストが置かれ出した。ちなみに、通常の客席に居るお客さんは、ステージにつながる階段を降りてのリクエストとなる。つまりは、目立つ。
集まってきたリクエストに目を通し、読み上げる健ちゃん。「あ、『亡き王女のためのパヴァーヌ』なんてのもあるんだけど。これは、ラベル作曲だね。凄いのが来たね(リクエストが)。やれないのはやらないし、ちょっとだけ出来るのはちょっとだけという感じで応えようかと。ちなみに、ラベルという人は、印象派の人で…」と、音楽史の話等も交える。この曲は、さわりだけ。
「ピアノしか弾かない時はさ、どんどん弾いて行ったけど、歌があるとそうもいかないんだよ。なんかリクエストはクラシックが多いですね。この前のインタープレイなんて、演歌ばっかり。いいんですよ。そういうのでも。昔は、歌のある曲といったら、教会曲とか多かったんですね。バッハのインベンションですか?(リクエスト)。これは、色々、種類があってたとえばハ長調なら…」と、少しやって見せる。こんな、リクエストカードを読みながらの後、この時に目をつけた、「Over The Rainbow」。譜面を探す為にお話しながらというのも、一理あるのだろうか。
「リクエスト一杯嬉しいですね」と、再度、集まったリクエストに目を通す。「風邪引いていてね、実は、歌うのやめようかなとか思っていたんだけど、なんか、すっかり声も直っちゃてさ。あ、僕も今日を楽しみにしてました。調子がいいったりゃありゃしない言い方だね(笑)」と、健ちゃん。リクエストにも目を通しているので、目に付いたものを声に出して読む。「『マシュ・ケ・ナダ』ですか。ポルトガル語ね。今わかんないから、やらない」と、期待を持たせつつ落とす健ちゃん。「あっ。『帰れソレントへ』ですか」と言いながら、ちょっとだけ披露。「『うるわしの海は〜♪』しか知らないや」と言いつつも、ラストフレーズのみ、伴奏付きで歌う。実はこれ、私のリクエストだが、私はこの時、トイレにいた。まあ、トイレにも聞えるけれど。こんな感じで、「It’s Only Paper Moon」も演奏。健ちゃんの曲のリクエストが有り、「これは、やってみたほうが良いかな」と口に出す。そういえは、「センチメンタルジャーニー」というのも有り、「『伊代はまだ〜♪』じゃないよ」との注意書きに、反応する健ちゃんは、「伊代はまだ〜」と振り付けを軽く見せる(でもやってはくれない)。
「願い」は、先程、「これはやった方が良いかな」と口にした曲。健ちゃんは、「自分の曲ってさ、重いと思うんだよね。まあ、それが、オリジナルと言えばそうなんだけど。だから、バンドで皆でっていうのが難しかったりするのもあるしさ。この曲もそうだよね」と、話していた。確かに言われてみれば、重いのは多いかもしれない。途中歌詞を間違えて、そのフレーズのみやり直した。間違えた時の健ちゃんのはにかみ笑いも、ポイントだ。
「Piano Man」は、先日のインタープレイでもリクエストのあった曲。「この前もやったんだよね」と前置きしての演奏。先程のリクエストの選別で、ある程度流れを決めていたのか、「願い」の後、この曲と「Begnnings!」は、さほど間を空けずに演奏された。
「Begnnings!」の後、またリクエストに目を向ける。渡辺真知子さんの「かもめが飛んだ日」のリクエストから、真知子さんのアレンジをやったという話をする健ちゃん。でも、リクエストには応えていない。ちなみに、突然電話が掛かってきて、「みっつ〜。アレンジやってくんない?」と、真知子さんに頼まれたらしい。
「We Are All Alone」は、「俺、やったことないな。まあ、こういうのは、インストでごまかしちゃえば良いか。所詮皆独りぼっちさ(タイトル名に引っ掛けている)という、曲ですね。」と、健ちゃん。「あ〜なるほどね」と思うトーク展開に、少し感心。「やったことないとか言わなきゃ良いんだよね」とも言っていた。銀さんに、時間を確認し、後2曲(これを含めて)ということで、演奏スタート。「インストでごまかせば良いんだ」と言っておきながらも、2コーラス目では、歌を歌っていた。インストを奏でている間に、「歌詞も載せられるかも?」と思ったのだろうか
1部ラストは、「SAME NAME、ANOTHER GIRL」。ライブで一度も登場していない、健ちゃんの曲だ(2000年11月6日の公開レコーディングでは弾いていたが)。健ちゃん曰く、「これさ、大変なんだよね。だからステージでやってないの」。今回はリクエストに応じて、演奏するという。「ちょっとさ、練習して良い?」と言いながら、練習。「ここのフレーズがね、難しいんだよねぇ」と健ちゃん。ちなみに、ふと思ったが、ゲームのマリオブラザーズにも有りそうな、フレーズがあるんだなと思った(その部分を練習していたので、「似てるな〜」と密かに思った)。何度か練習するが、「まあ、いいか。こういうのは雰囲気だよね。ここの部分の何何が、どうのこうのなんて、皆言わないもんね。細かいことは良いね」と割り切りモードに突入。ボイスパーカッション付きで、演奏。個人的に、かなり久し振りに聴いた(CDも聴いていなかったし)。そういえば、公開レコーディングで聴いた時に、耳に残りやすいなと思ったような記憶が有るが、すっかりこの曲の存在を忘れていた。なんとか、演奏も終える。
ここで、1部終了(20:45頃)。2部開始までは、30分ほどの休憩時間。
3.第2部
21:20、健ちゃんがステージに登場。ピアノの椅子に腰掛けると、聞えてきたのは演奏ではなく、健ちゃんの話し声。トークからの開始だ。鍵盤の上には、リクエストカードがとっちらかっている模様。「お酒飲んでますか?僕もたまにはお酒を飲みながら…なんてことしたら、ヤバイことになっちゃうね」と、健ちゃん。そういえば、平井堅が、「Ken's Bar」といタイトルのライブを行ったことを口にした健ちゃんは、「だいたい、『Ken’s Bar』って、僕のが先につけたのに。ここギンズでやったんだよね。Vol.1とか言っておきながら、1回しかやってないけどさ(笑)。だから、平井堅は、真似っこ(笑)」と、喋る。何故平井堅がいきなリ出てきたのかは、ちょっと謎。リクエストカードに目を向ける。「あ、プリプリの『M』なんてありますね」と、イントロのさわりだけ弾く。リクエストカードが鍵盤上に散らかっている為、片付けないとなというようなことも口にしつつ、1曲目を決めた模様の健ちゃん。
選ばれたのは、「Change The World」。さて、この曲を演奏する為に、譜面を探す健ちゃん。多数の譜面の中から、おそらくこの中だろうという当たりで探す。トークをしながら探す。しかし、見つからない。「この曲やりたいんだけどな。みつかんないよ。なので、代りに…」と、「LOVE SONGはもう二度と」のリクエストに先に応じる。かなリ久し振りの演奏ではないだろうか?ちなみに、「Change The World」は、やりたいのは山々らしい(ちなみに、英語で言うと「マウンテンマウンテン」なんて、口にした健ちゃん…)。どうしてもやりたいというのが現れてだろうか、そばのお客さんに、楽譜を渡し、「ちょっとさ、演奏している間に、探しておいてもらえます?」と依頼をする。託されたお客さんは、手分けして譜面を探す。この間、勿論、「LOVE SONGはもう二度と」が演奏されている。
「LOVE SONG〜」演奏後、お客さんが、ここの中には無かったと、健ちゃんに譜面を返す。「そうだよね、無いよね。あのね、さっき歌いながら気付いたんだよ。もしかしてこっちにあるんじゃないかなぁって(別の譜面の山)。ごめんね、ありがとう。多分ね、こっちにあるんだよ(と、譜面を探す)」と健ちゃん。その予測の通り、その譜面の山の中に、目的の曲を見つける。譜面を見つけて嬉しそうな健ちゃん。
「Change The World」をやっと演奏。意地でも探した甲斐があった模様。演奏後、声高らかに、「Thank You!」と口にする。一体誰の口調なのか、不明。
再び、リクエストカードに目を向ける。リクエストカードを読みながら、コメントを添えるものには添えたり、さわりだけ演奏したりという状況。
インストで、応えたのが、「When You Wish Upon A Star」。シューベルトの、「魔王」は、リクエストに驚きながら、解説もしつつ、「難しいんだよね」と口にし、さわりだけ演奏(微妙に、歌付き)。
「古風な女」は、「いつもこんな女いるわけ無いよ」って言って、歌うんですけどねと言ってから、演奏スタート。演奏後は、思い出したように、「そういえばね、これね、歌詞間違えるんだよね。1番の『あなたの3歩後ろを〜♪』と2番の、『あなたの背中を〜♪』なんだけどさ、ごっちゃになっちゃうと、『あなたの1000歩』になるんだよね。『背中』の『せ』と『歩』がくっついてさ〜。でもさ、1000歩って、嫌味だよね。僕はこんな女の人は嫌ですけど。ちなみに、本番では間違えたこと無いよ」と、健ちゃん。
ここで、ステージにginzの歌姫、NORIKOさんが呼ばれる。NORIKOさんは、前回に引き続き、エプロン姿での登場。ちなみに、呼ばれた時、外に出て行っていた(笑)。彼女がステージに登場すると、大爆笑トークが展開される。髪の毛を切ったNORIKOさんは、ginzの人に気付いてもらえない…と、ちょっと、嘆いていた。「いいですね、光田さんは、素敵なトークで」のコメントに、場内爆笑。既に、「健一&NORIKOトークショー」的展開(笑)。スキーに皆で行った時の話を繰り広げるNORIKOさんは、「もう2度とやらない」と思ったらしい(ちなみに、私もそう思った経験者)。爆笑トークは、15分は軽く繰り広げていたと思う。NORIKOさんは、実に面白い人だ。
NORIKOさんを交えての曲は、「Lately」。先ほどの爆笑トークからは想像できない歌声が、NORIKOさんの味なのかもしれない。拍手の中、NORIKOさんは、ステージを去る。
再び、リクエストカードに目を向ける健ちゃん。「渚のアデリーヌ」をさわりだけ演奏。「これさ、あまり好きじゃないんだよね。なんか、笑っちゃうの」と言いつつも、リクエストに応じていた。どうでもいいが、リチャードクレイダーマンの曲は、私の出身学校の校内放送に良く使われていた。しかも、お昼の放送時と、掃除時間。なので、どうしても、お昼の放送という印象がある。
「水曜日の午後」は、オフコースのリクエストの中から選択された。ワンコーラスの演奏だったと思う。ちなみに、小田和正さんに、「マニアックな曲」と言われたことがあるらしい。
「Close To You」は、良い雰囲気で歌っていた。カーペンターズの曲は、健ちゃんの声が合うように思う。続いて、「The Long And Winding Road」。
ここで、ginzオーナーの銀さん登場。ちなみに、私ことだが、帰らなければならない時間が、迫っている状況。この2人の演奏が終わっても帰れるかな?と思いながらの体制に入る。先程の、NORIKOさんと同様、トークショーが開催される。楽しいトークは、笑いを誘う。しかし、時間も過ぎて行く…。果たして演奏を聴き終えることは出来るのか?途中で席を立つなら、演奏前に席を立った方が良いのか?色々な思いが交錯したのも事実だ。銀さんは、「光田はさ、1人なんだけど、そうじゃないみたいなんだよね。ピアノも上手いし、歌も上手い。両方出来るからさ、良いなと思って」と、言っていた。とはいえ、爆笑トークが大半。
「演奏しないと」と言いながら始まった、「セントトーマス」。2人の楽器の音が重なる。この演奏途中に、時計に目をやると、時既に22:30。22:50の電車に乗らないと帰れない私は、途中で席を立つか、どうるすか悩む。まあ、後5分もあれば終わるだろうと思い、身の回りを片付けながら、演奏終わるまでいようと、一応決める。が、なんと、レスポンス型の客席参加コーラスを求める健ちゃん。「え…マジで?」と思ったのは言うまでも無い。時計を見つめ出したのは言うまでも無いが、なんとか、40分前には終わるのでは?と、曲の流れから推測。歩いて10分だから、切符も買っているし、走れば間に合う!と、思い、なんとか最後まで聴く。
この時、22:40。以降、激しい時間との戦いが待っていた…。
演奏後、多分回りの迷惑になっていたかもしれないが、急いで、店を後にした。外に出ても、一緒に出るといった友人が出てこないので、しばらく待つ。彼女がようやく出てきて、「走るから!」だけ告げて(ちなみに、この声、場内にも聞えていたらしい…そんなに大きな声で言っていない筈なのに)、駅に猛ダッシュ。
ヒールの靴がうざったく、脱ぎたい気分だった。まあ、雨降っていなかったのが幸い(雨だったら絶対無理)。ほとんど駅まで走り続ける。駅に一番近い信号で、電車がホームに到着するアナウンスが聞える…。やばさ満点。赤信号になるというのに、歩道を渡る。駅舎に入る階段で、電車がホームに滑りこむ。「危ない!!!」と思いながら、階段を駆け下り、改札を抜け、ホームに通じる階段を駆け上る。なんとか、乗車。ちなみに、本当はトイレにも行きたかったが、そんな時間は無いので、そこから1時間以上、トイレ我慢との戦いが待っていた…(苦笑)。
4.さいごに
ライブ自体は、ほのぼのと、展開。面白かった。しかし、こんなに、最後は走るとは。ちなみに、生ビールを4杯ほど飲んでいた最中での、走りこみ。良く走ったと思う。間に合って良かった。火事場のバカ力の存在証明。
健ちゃんは、珍しくジーパン。白いシャツに、アクセントとして、サングラスを胸元にかけていた。
一緒に見ていた内輪メンバーは、結果的に誰もラストまではいられず。終了は、聞くところによると、23:30頃らしい。この終了時間もどうよとも思うけど(苦笑)。私が帰った後は、一体何をやったのか。それが謎だ。